第二志望は冬の電信柱です    小奈生

いよいよあと数時間で2015年も終わる。今年はどこへ行っても誰もが大晦日だという感じがしないと言う。わたしも同感なのだが、ひょっとしたらそれはなかなかバリッと寒くならなかったからなのではないかとも思う。寝るときにボア・シーツに変えていなくても平気だし、ちょっと用心してヒートテックを着込むと暑すぎたりする。1週間くらい前までは、ハンドクリームがなくてもカサカサがあまり気にならなかった。ここ数日で急に冷え込みが強くなったようだ。(そしてみごとなまでに手はガサガサになった!)暖かい冬にぼんやりしていたら、いつのまにか大晦日といったところだろうか。まあ、ともあれ今年も残すところ7時間足らずである。外はもう暗い。今年を無事に終えられることに感謝しながら、誰もいない教室に一人ですわっている。静かな年の暮れである。

2015年12月31日 17:21

心臓を浸した十二月の青    小奈生

団地の郵便局まで坂道を上る。12月の末、午前11時の南向きの上り坂である。眩しくて冷たくて何かしら悲しい。自転車に乗ったジャージのおじさんが立ち漕ぎでわたしを追い抜いて行く。向かい側からは、これも自転車のおじさんが穏やかな表情でするすると坂をすべり下りてくる。きっと背中がほこほことあったかいにちがいない。坂を上りきったところに団地のいちばん端の棟がある。地面に垂直に立つ建物のまっすぐな線と線の間から、その向こうにひろがる町が見える。ほんの少し。まるで海が見えるみたいに。思い出したように顔を上げる。せめて雲の切れ端くらいないものかと思ってしまう空がある。

2015年12月30日 12:05

「川柳の彼岸と此岸」    水本石華

(「杜人」248号より。)
今年はねじまき句会でも有志によって連句に挑戦した(その模様は「ねじまき」#2に掲載)のだが、「杜人」でも!と興味深く拝見していたら、おお!水本石華氏は佛渕雀羅氏だった。先月の鹿児島の国民文化祭のときにワークショップで捌きをしてくださって、初めて親しくお話しさせていただいたばかりだ。川柳の話になったときに、「杜人」に川柳の作品を寄せていると話していらっしゃった。なんだか、劇的な再会を果たした気分である。それにしても、と思う。川柳の句会で連句を巻くということ、この符合がおもしろい。何かあるのかもしれない。そういう「時」なのかもしれない。そういう流れなのかも。ちょっぴりざわっとする。水本氏はこの文章に「川柳の作者は詠まれたものの向ふ側にも、こちら側にも立つことが出来る」というメッセージをこめて書かれたという。雀羅さんの顔を思い浮かべながら、「俳諧」という言葉を思った。

2015年12月27日 18:28

工事中。

お隣で建売住宅を4棟建てる工事が始まった。ちょっと前は駐車場のアスファルトを剥がしにジーンズにチェックのフランネルシャツという姿の陽気そうな外国人が数人で作業していた。昨日は神奈川から来た業者が地中に何本も金属製の柱を埋め込んでいた。溶接をしているせいか朝の眩しい光の中に白い湯気があがっていて、なんだか美しい光景だった。見ていて不思議なくらい飽きない。大きな機械を操作して黒っぽい金属の柱が、どんどん地中にねじこまれていく。これもまたクリスマスの景色!「めりめりとめりこむメリークリスマス」と超ダジャレが口をついて出てしまって、高校生男子の失笑を買った。ごめんなさい。

2015年12月25日 11:20

第31回国民文化祭あいち2016「連句の祭典」

連句の作品募集受付が来年2月1日から始まります。今回は「歌仙」の作品を募集します。入選・入賞作品の発表と表彰は2016年10月30日(日)に熱田神宮文化殿で行います。今はまだまっ白の状態で、これからどんなことが起こっていくのかまったくわかりません。わくわくするような、こわいような気持ちです。全国からたくさんの作品が寄せられて、愛知県での「連句の祭典」が活気のある大会になるといいなあと思います。

2015年12月17日 23:02

くもの古巣をはらひて

ブログ更新にまいりました。「やや年も暮れ」てしまいます。12月のねじまき句会の題が「臓」なので、「内臓」だの「臓器」だのをググっていたら、【臓器売買ならアマゾン】という鮮烈なフレーズに出会いました。え!そんなはずはないと思いながらクリックしてみると、まあだいたい思った通りの結果だったのですが、一瞬びっくりします。「内臓」「臓器」以外では、「心臓」「肝臓」「膵臓」「腎臓」などもチェック。「脾臓」はちょっと特殊すぎるなあなどと思いつつ、毎度のことながら苦労しました。みんなの作品がとても楽しみです。
長いことほったらかしにしていたブログなので、きまりわるいのですがおっかなびっくり戻ってきました。2015年もあと2週間ほどになりました。

2015年12月14日 22:19