猿の眼の中のあなたの中の僕    小奈生

「やさしい川柳」の講座に宿題として提出した句。
小さい頃、猿の仲間にけっこうやられていた。秀吉の長浜城があった長浜市に豊公園という公園がある。いまは観光都市・長浜なのできっと公園も立派に整備されていると思うが、その頃は何にもないただの公園だった。そこになぜかチンパンジーが1匹飼われていて、杭のようなものに紐でつながれていた。そのチンパンジーをちょっと離れたところでぼんやり見ていたら、いきなりひゅんっと紐が伸びてわたしはぐいっと髪をつかまれた。その瞬間の「えっ!」の感覚を覚えている。小学校3年か4年の頃に大阪の従妹の家に遊びに行って天王寺動物園に連れて行ってもらった。入ってわりとすぐのところにゴリラ舎があった。みんなが次の動物のところに移動しようとして、わたしだけちょっと遅れたのだ。ゴリラの正面にわたし。次の瞬間、ザッパーン!ゴリラに両手で水をかけられた。その瞬間も「えっ!」だった。チンパンジーもゴリラも霊長目ヒト科。相性が悪いのかなあ。もちろん人間もヒト科である。

2016年1月15日 22:36