コマーシャルフレーズと川柳。

肌の色あずきコーヒーゆず桜    ながたまみ
立秋の金銀パールプレゼント    なかはられいこ

「あずきコーヒーゆず桜」は青柳ういろうのコマーシャル。東海地区の人なら知らない人はいないだろう。関西あたりまではよく知られたコマーシャルである。一方、「金銀パールプレゼント」は全国のアラカン世代には超お馴染みのコマーシャル。どちらも、コマーシャルソングが耳にこびりついているという点でも共通する。これらの句を読んだ途端、メロディーが耳の奥に流れるのである。コマーシャルフレーズが持つ力を存分に生かしてつくられた川柳だ。「肌の色」と、また「立秋」の季節感とコマーシャルフレーズを結びつけたのが作者の慧眼である。一種のコーディネート力だ。この結び付けによってできた作品が読者にこれまでになかった新しい世界を提示するのである。川柳の自由でたくましい力を見る気がする。

2015年10月25日 13:00